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2016年11月11日 (金)

Arab Bank Australia Cup 2016の予選リーグ第3戦目の相手は、1戦目、2戦目に続き、またもや同じ中東国であるヨルダン。彼らも日本に勝てば予選突破の可能性を残しているだけに、フィジカルコンタクトを全面的に出してくる、プロレスを彷彿とさせる激しい試合が予想されました。

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引き分けでも予選突破が決まる日本にとっては、リスクを冒してまで攻める必要のない試合でしたが、ピッチに一度足を踏み入れたら、そこは戦場なわけであり、そんな事を考える余裕がありません。平均年齢が日本チームより高く、前の2試合で体力をかなり消耗しているヨルダンを相手に、日本は立ち上がりから積極的に攻めていきます。

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この大会の最年少プレーヤーであるシュンタ君15歳。今年の6月にイギリスからシドニーに引っ越してきたばかりですが、シドニーではNPL1のManly Unitedの15歳以下のチームに参加しており、そこでの彼のパフォーマンスを基に僕がこの大会で十分プレーできると判断した為、このArab Bank Australia Cup 2016に参加する事になりました。

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ソルリエーフサッカースクールに通う子供達と保護者の方達も、日本チームの応援に駆け付けてくれました。

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この左に映っているヨルダンの選手を含め、このヨルダンチームの半分位の選手とは、僕自身、7年程前に同じチームでプレーしていました。当時はキレキレなドリブルで相手ディフェンダーをチンチンにしていた彼を含め、当時のNSW State League Division2では圧倒的な戦力を誇っていたチームの主力であった彼らですが、寄る年波には勝てず、日本チームの若い選手達の動きに全くついていけません。

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シュンタ君からの絶妙なクロスに、高い打点のヘディングゴールを決める川瀬浩太。このゴールが日本の先制点となり、その後も日本が試合を支配する時間が続きます。

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数年後にはこの大会でプレーしているであろう、ソルフィエーフサッカースクールの子供達も、日本人選手達のプレーを真剣な眼差して見ています。

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長石一真のドリブルでの中央突破。これには相手ディフェンダーもたまらず尻もち。

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普通のプレーでは到底止められないと思われたのか、後ろから蹴られた上に、上から踏みつけれれる長石一真。このレベルでも、日本では到底味わえないサッカーの厳しさを味わう事ができます。

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前半3点を挙げた日本に対し、後半終盤に2点を返したものの、最後の一歩で決勝トーナメントに届かなかったヨルダン。日本はこの試合結果により、準決勝に駒を進める事になりました。

Arab Bank Australia Cup 2016❹に続きます。

2016年10月16日 (日)

Illawara Premier LeagueのWollongong United、そしてNew South Wales NPL1のWollongong Wovlesで計2シーズンプレーし、他国でのチャレンジの為に今月でオーストラリアを去る川瀬浩太に、オーストラリアでのチャレンジを振り返ってもらいました。

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❶オーストラリア生活を振り返ってみて

オーストラリア生活を振り返ってみて、オーストラリア(シドニー)を一言で言うならば"居心地の良い国"でした。
周りにも恵まれいい時間を過ごせました。
サッカーに関して言うと、自分は2シーズンプレーしましたが、とても多くのことを学べました。1年目は怪我もありましたがIllawara Premier Leagueで優勝することができ、2年目はNew South Wales NPL1で、降格の危機に見舞われ外国人DFとしてとても辛く苦しい時期が続きました。それでもプレシーズン、カップ、レギュラーリーグにおいて全試合フル出場することができ、どれも自分にとって大きな財産になったと思います。

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オーストラリアへの渡航当初、バルクアップの為に宮下と一緒に筋トレに励む川瀬

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Wollongong Unitedの守備の主力として大活躍。

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決勝戦での優勝決定後、感極まって涙を見せる川瀬

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2シーズン目は、New South Wales NPL1のWollongong Wovlesに入団

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チームは一時、降格の危機に立たされたのもの、リーグ戦全試合出場し、チームの残留に貢献

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FFAカップではシドニーFCと対戦

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シドニーFC相手に敗退はしたものの、トップリーグの選手達相手に後半中盤まで対等に渡り合い、大きな自信を掴んだ川瀬

❷オーストラリアで得たもの

この2年間で得たものは、恐らく細かい部分(語学、身体、メンタル)では自分でも認識できないところもありますが"思考"の部分で色々と変われたと思います。

色んな人の話を聞いたり、書物に触れたりすることも多くしましたが、1番は高い集中力で"自分と向き合う"時間がそういった変化をもたらしてくれたと思います。

チームと個人の不調、降格の危機など、苦しい状況の中で、気持ちをコントロールすることや自信の裏付けを作ること、楽しくサッカーすること、感謝すること、といったことは"自分と向き合い"思考することからでしか解決しませんでしたしそういった状況や時間は自分に変化を与えてくれたと思います。

❸今後の予定

まだ未定なので報告は出来ませんが、色々考えた結果オーストラリアは出ることにしました。

これからまた色々な形で報告していきたいです。

2年間携わってきてくれた全ての方、どうもありがとうございました。

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川瀬のオーストラリアでのチャレンジをサポートする立場として、僕自身も彼をサポートしながら色々学ぶ事ができました。今後彼がオーストラリアを離れても、サッカー選手としてだけでなく、人間としての彼の成長を、遠くから見守っていきたいと思います。

豪州フットボーラーズ

2016年10月 9日 (日)

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一ヶ月以上前に行われたArab Bank Australia Cup 2016ですが、日本への出張も重なり今までレポートできずにいましたが、今後数週間にかけてレポートをしていきます。

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大会当日、集合時間の午前9時に、一人も遅れる事なくグラウンドに集まった日本選抜チーム。この日は殆どのカテゴリーの最終節が行われたという事もあり、40人近いマネージメント選手がいるのにも関わらず、ギリギリの13人の選手を集めての大会への出場となりました。

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この大会に出場した日本選抜チームのメンバー。予選は15分ハーフの3試合、そして準決勝は20分ハーフ、決勝は30分ハーフと、決勝まで上がった場合は190分という長丁場を、この13人というギリギリのメンバーで戦わなくてはいけないという過酷な戦いを、彼らは勝ち抜いて行けるのでしょうか?

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12ヶ国が4つのグループに分かれてグループステージを戦い、各グループの首位と勝ち点が多い2位の1チームだけが決勝トーナメントに上がれるという、一つも負ける事が出来ない戦いとなった日本チームの緒戦の相手はレバノン。フィジカルと迫力で勝る彼らを相手に、日本チームはどのような戦いを見せてくれるのでしょうか?

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この大会の11番を背負っている、最年長34歳の西村純。今シーズンは所属チームがなかっただけに、この大会に向けて一ヶ月近くトレーニングを積んできました。

3つのグラウンドで行われたこの予選リーグですが、この緒戦が行われたグラウンドは3つの中でも一番ピッチ状態が悪く、日本チームが得意とするパスサッカーが出来ないだけでなく、相手が得意とするフィジカルの優位性を活かした放り込みサッカーが生きてくる為、ポゼッション率は若干日本チームが高いものの、これといった決定機を生み出す事ができずに試合が進んでいきます。

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左サイドバックでプレーした宮本靖史。彼自身185センチ近くあるものの、それ以上の身長とフィジカルの強さを誇る相手に、何とか食らいついていきます。

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攻撃の核としてチームを引っ張る10番、中村風太。

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守備のリーダーとして相手攻撃陣に殆ど仕事をさせなかった、川瀬浩太。

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前半10分、レバノンのスーパーミドルシュートが決まり、日本が失点を喫します。この瞬間、予選敗退という文字が一瞬僕の頭をよぎりましたが、その3分後、セットプレーのチャンスから長石一真がヘディングで同点ゴールを決めます。

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現役引退後、久しぶりにピッチに復帰した野村 直幸。

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他のNPL1の選手達とは、この日初めて一緒にプレーした長石一真ですが、彼らに決して見劣りする事のないパフォーマンスを見せ、彼のクオリティーの高さを見せてくれました。

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コミュニティーを背負っているという使命感からか、試合も当然ヒートアップし、後半には審判への暴言でレバノンが退場者を出します。

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数的有利になった日本ですが、そこから中々決定機を作る事が出来ず、結局1対1のドローで試合は終了。決勝トーナメントに進むには必ず勝ち点3が欲しい試合だっただけに、残りの2試合は必ず勝たなくてはいけない状況となりました。

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この試合で多くのファインセーブを見せ、安定したパフォーマンスを披露した辰林暁。日本の守護神を任された彼の活躍如何によって、日本チームの今後の運命は決まってくると言っても過言ではありません。

Arab Bank Australia Cup 2016❷に続きます。

(写真撮影:斉藤麻衣子)

豪州フットボーラーズ

2016年8月21日 (日)

平日の午後2時キックオフという、通常の州リーグのクラブでは到底人数を集める事が出来ない時間帯に行われたこの試合。建前上はCentral Coast Mariners VS Rydalmere Lionsというカードでしたが、実際はNPL1のシーズンを終えたばかりの佐々木周と川瀬浩太、そしてIllawara Premier LeagueでシーズンMVP級の大活躍をしている奥野将平といった日本人に加え、今シーズンまでAリーグでプレーしていたアンダー歴を持つオーストラリア人選手までもが加勢した強力メンバー軸に、Rydalmereの中でも突出した実力を持つ樽谷誠司、三羽裕也といった日本人選手達をスタメンに揃えたRydalmere Lionsが、Aリーグのクラブを相手にどこまで戦えるのか、Aリーグの選手達と彼ら日本人選手達との実力を測るといった意味でも、とても興味深い一戦となりました。

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現在シドニーで短期サッカー留学中の中学1年生の吉留匠輝君。JFLに所属する奈良クラブの下部組織でゴールキーパーとしてプレーする彼だけに、キーパーと一緒に記念撮影。

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季節的にはまだ冬である筈のオーストラリアですが、この日は25度という夏を思わせる暑さの中で、アップが始まります。

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例え練習試合とはいえ、どこで誰が見ているかわからないという事を熟知している選手達は、アップから気合を入れていきます。

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寺本貴生カメラマンと吉留匠輝君。グラウンド内の特等席からの観戦です。

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スリートップの真ん中のポジションで先発した佐々木周。所属クラブであるBlacktown Spartandsが降格するという不本意な2016シーズンを過ごしたものの、既に複数のNPL1のクラブから来シーズンのオファーがある位、彼のこのリーグでの地位は揺るぎないものとなっています。元AリーガーであるNPLの選手達と彼を比べても、彼がAリーグでプレーできるレベルにあるという事は既に十分に証明されていますが、こういった直接対決でどれだけ実力を発揮できるか如何によって、更に上に行けるチャンスというものが転がってくるかもしれません。

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中盤の攻撃的なポジションで先発した樽谷誠司。現セネガル代表でもある相手の19番の選手に対し、激しくチェックに行きます。

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現所属チームでは主に攻撃的なポジションでプレーしているもの、この日は川瀬浩太とコンビでセンターバックで先発した奥野将平。ラトビア、セルビア、ポーランドといった国のトップリーグでプレーした経歴を持っているだけに、どこのポジションでプレーさせても超一流です。今まで僕が見てきた日本人選手の中でも間違いなく三本の指に入る選手で、僕がMarinesrsの監督ならその場で直ぐにでも契約する位の高いクオリティーを持った選手です。

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先週のFFAカップでのSydney FC戦に続き、2週連続でAリーグチームとの対戦となった川瀬浩太。この表情から、この試合に掛ける彼の気合を感じる事ができます。

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この試合を心待ちにしていた樽谷誠司。前半から彼の持ち味であるドリブルを武器に、相手ディフェンダーに積極的に勝負を挑んでいきます。

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ボランチのポジションで先発した三羽裕也。相手のスピードとフィジカルに苦戦するシーンも見受けられましたが、センターバックの日本人コンビと共に、安定したビルドアップを見せてくれました。

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中央でドリブルを仕掛けるこのAlusine Fofanah、当時17歳ながらオーストラリアの20歳以下代表のメンバーに昨年選ばれ、今年の始めまでWestern Sydney Wanderersのトップチームに所属していた選手ですが、シーズン終了と共に解雇され、現在は無所属となっている選手です。Rydalmere Lionsの監督であるTony Basha氏が運営するサッカーアカデミーの出身という事で、この試合に出場する事になりました。つい最近までアンダーのオーストラリア代表でプレーして いたにも関わらず、Aリーグのチーム数自体が少ない事もあって、成績を残せず解雇されてしまうと、中々他のAリーグのチームへ移籍できず、そこでプロとしてのキャリアを終えてしまう選手も多いというのが、オーストラリアのサッカー界の現状です。

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前半、相手ディフェンダーの裏への抜け出しで一対一のチャンスを迎える佐々木周。しかし放ったシュートは僅かにゴールポストの左へ。

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この日、中央からのドリブル突破を度々見せた樽谷誠司ですが、何度か相手ディフェンダーに体を当てられボールを奪われるシーンもありました。彼が選手として次のレベルに達するには、こういった部分を更に磨いていく必要があります。

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強靭なフィジカルを誇る相手の攻撃陣に対しても、決して臆することなく果敢に体をぶつけていく川瀬浩太。

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またAリーグに戻ってプレーするという気負いが強すぎたのか、ボールロストするシーンが目立ち、試合を通じてこれといったアピールが出来なかったAlusine Fofanah。

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昨シーズンまでSydney FCで中心選手としてプレーし、セネガル代表として25試合プレーした経歴を持つMickaël Tavares。彼のピッチ上での存在感と、プレーの安定感は流石と言わざるを得ない位、このゲームでプレーした選手達の中で突出していました。

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オーストラリア人選手達が入った両サイドラインでの攻守にはかなりの不安定さを露出するものの、日本人選手達の奮闘もあり、前半を0-0で折り返します。ハーフタイムのロッカールームへ向かうTony Basha氏からは、前半での戦いにかなりの手応えを感じた様子を伺えます。

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後半に入って若手選手を多く投入してきたCentral Coast Mariners。このチームの主力メンバーがベンチに下がったという事で、Rydalmere Lionsに流れが来るかと思われましたが、逆にハングリーさを剥き出しにしてきたCentral Coast Marinersに対し、後半立ち上がりは押される展開となります。

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後半の中盤まで互角の試合内容を展開していたものの、後半25分、サイドバックのミスから遂にCentral Coast Marinersに失点を許します。

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この失点後、Rydalmere Lionsがサブの選手達をピッチに投入しはじめます。

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Rydalmere Lionsのアンダー20でプレーする住吉孝介も投入されます。

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この試合での住吉孝介のファーストプレー。この後ろからの激しいタックルで、いきなりイエローカードを貰います。

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オーストラリアのアンダー20、23、そしてフル代表のキャップを持つConnor Painとマッチアップする住吉孝介。今シーズンのCentral Coast Marinersで11番をつけるConnor Painですが、この試合では特にこれといった印象は残りませんでした。

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拮抗した試合展開に、コーチ陣も真剣な眼差しで戦況を見つめます。

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後半中盤に、川瀬浩太、樽谷誠司、三羽裕也、Alusine Fofanahといった選手達をベンチに下げた時点で、既にCentral Coast Marinersのクオリティーに太刀打ちできなくなってしまったRydalmere Lionsは、センターバックの軽率なミスで、立て続けに4失点を喫します。

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そんな中、短い出場時間ながら必死にピッチを駆け回り、シュートを撃つ等の積極的なプレーを見せた住吉孝介。彼にとってもこの試合は貴重な経験となった事でしょう。

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結果だけ見ると5-0という大差での敗戦となりましたが、その失点の殆どが、後半25分以降に川瀬浩太に変わって入ってきたセンターバックのミスが起因だと考えてた時、日本人選手達はこのレベルの選手達を相手にも、十分に自分達のプレーが通用するという事を、この試合で見せてくれました。実際本音を言うと、今僕がシドニーでマネージメントしている日本人選手でベスト11を組んで試合に臨めば、プレーシーズンの状況での今のCentral Coast Marinersなら、普通に勝てると思います。

試合後、Central Coast Marinersの関係者から、この試合でプレーした特定の日本人選手に関する質問をされました。契約出来るか出来ないは別として、Central Coast Mariners側もこの試合での日本人選手達のクオリティーの高さにはかなりの印象を受けたとの事で、今後は日本人チームとの練習試合も組む事が可能かもしれませんし、僕自身もこういった機会をどんどん増やせる様、人脈をさらに広げていける様に頑張りたいと思います。

ロッカールームでのやり取りを中心としたショートクリップを作ってみました。

(写真撮影:寺本貴生、斉藤麻衣子)

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